研究室コラム

くらし+きかい=快適

科学技術、産業競争力を
支えるからやっぱり
“ナンバー1”がいいですね。

大学院 情報科学研究科 情報基礎科学専攻
サイバーサイエンスセンター センター長
工学博士 教授 小林 広明

世界レベルの人材&技術を養成

私がコンピュータに興味をもったのは、高校生のころだったと思います。自作の電子回路がむき出しの"マイコン"にプログラムを実行させて、ピカピカ光らせたりしていました(笑)。自分の思い通りに動くことが楽しかったですし、その気持ちはいまも変わっていないように思います。

さて、私が専門としているスパコンは、シミュレーションの高速処理を主な目的として研究開発された、科学技術計算機用の超高性能コンピュータで、その時代のトップクラスのコンピュータとして位置づけられるものです。そのシミュレーション技術は、「安全・安心・快適な暮らしの下支え」の役割を担っています。そのフィールドは実に広くて、宇宙開発から核融合、医療診断や新薬の開発、新素材開発、自動車・航空機開発などの産業界の商品開発における国際競争力の維持・発展や、ヒートアイランドなどの環境アセスメント、台風・地震などの自然災害予測に基づく安全・安心な社会の構築など、ほとんどの分野に関わっているといってもいいほど。コンピュータ上でのシミュレーションは、実物を使った実験に費やすお金や時間の大幅な削減に寄与し、資源の乏しい日本にあっては国を支える基盤となるものです。だからこそ、世界一の情報処理能力を備えたスパコンを有することが必要なんですね。

課題は”スパコン・ネットワーク”

現在、本学をはじめ東京大学、神戸の理化学研究所など全国にある9つのスパコンをつなぎ、課題に合ったものを適材適地で動かすしくみづくりに力を入れています。お互いに不足している部分を補完し合う目的と、今回の東日本大震の発生を受け、災害時にも日本全体としてスパコンのインフラを壊さないネットワークの構築に一段と拍車がかかっています。これが完成すれば、スパコン活用が新しい段階に突入したことになるでしょう。

コンピュータシミュレーションの世界では、何をやっても周囲に迷惑をかけることはありません。どんどん好きなことをやって、面白いアイデアを実現させて欲しいと思います。難しく考えなくていいんです。コンピュータの世界は単純で簡単。何しろ「0101…」で台風の予測もできるのですから。「こうなりたい」という志と情熱があれば十分。楽しさを味わいながら、やりたいことを、この東北大学で実践してください。