座談会

主体的な学びと環境の良さが、大きな自信につながる。

古川 琢磨

東北大学大学院工学研究科
機械システムデザイン工学専攻
修士課程2年
(青森県 五所川原第一高等学校出身)

小林 龍一

東北大学大学院工学研究科
機械システムデザイン工学専攻
修士課程2年
(宮城県 仙台第三高等学校出身)

小桧山 朝華

東北大学大学院工学研究科
機械システムデザイン工学専攻
修士課程2年
(北海道 旭川東高等学校出身)

馬渕 隆

東北大学大学院環境科学研究科
環境科学専攻
修士課程2年
(千葉県立千葉高等学校出身)

※4名ともグローバル安全学トップリーダー育成プログラム受講者

(学生の学年・所属は2013年5月時点のものです)

小林/僕は地元でレベルの高い研究環境が整備されていることが、東北大学を目指した一番の理由。元々は機械いじりが好きで工学に興味を持ったんだけど、入学したらそれこそハイレベルな研究がいくつも進められていて、ますますやる気が刺激されたんだよね。ここには工学の最先端があるって感じた。

小桧山/私は金沢大学で空調関係の研究に取り組んでいたんだけど、新エネルギーに興味が移ったことと、より高いレベルで研究してみたいという思いから東北大学大学院に進学した。高い実績と居住環境の良さも決め手になったね。

馬渕/僕も居住環境の良さは魅力だった。中学生の頃から一人暮らしに憧れていて、仙台は住みたい街の一つ。興味のある環境問題への取り組みについても、東北大学なら多くの実績があるし、おもしろい研究ができると思ったんだ。

古川/東北出身の僕にとって、東北大学は憧れの大学。伝統と実績があって教育研究のレベルも高い。そんな環境で学べたら大きく成長できるはずだって。

小桧山/マリアナ海溝にもそんな高い意識で臨んだんだね。

古川/僕が所属する圓山研究室の「Laputa project」だね。修士1年の時、JAMSTEC(海洋研究開発機構)が保有する海洋実験船に乗船して、マリアナ海溝付近で自然対流を利用して海洋深層水を汲み上げる実験を行ってきた。49日間にわたる海上実験は非常に過酷なものだったけど、プロジェクトの壮大さを肌で知ることができ、自分の研究にあらためて誇りを持つことができたよ。

馬渕/それは凄いな。僕は今、太陽光エネルギーの変換デバイスについて、材料の分野から研究しているんだけど、ハワイで行われた国際学会に参加できたことが印象に残っているよ。海外の研究者と英語で議論を行ったり、学会の空き時間にダイヤモンドヘッドに登ったり、本当に貴重な体験をさせていただきました。

小桧山/羨ましいな。私も太陽熱を電気に変換するシステムの高効率化を目指した研究に取り組んでいるけど、成果が出るのはまだ先かなって感じ。

小林/研究は忍耐だよね(笑)。僕は、自分の研究に対して従来にない価値を加えたり創ったりするためには、工学の知識だけでは足りないんじゃないかって最近考えていて。社会学や心理学、プロジェクトマネジメントなど、もっと深く幅広い視点の必要性を痛感しているんだ。そこで東北大学大学院が2013年度から開設した『グローバル安全学トップリーダー育成プログラム』に参加しようと思ったんだ。ちなみにみんなはどうして参加しようと思ったの?

古川/研究者にとって無駄な知識はないし、苦手な領域でも興味を持って突き進んでいくことが突破口を開くきっかけになるじゃない?それと、プログラムが文理融合されていることにも期待している。知識の幅が広がるよね。

馬渕/研修は楽しみだね。太陽電池を専門に研究されている先生の講義を受けられる機会などもあり、自分自身新しい視界が開けるんじゃないかと期待しているよ。

小桧山/私はこのプログラムを通してフランス・リヨンで行われるサマースクールに参加する予定。海外研修は初めてなので今からワクワクしてる。

小林/工学部に話を戻すと、とにかく研究環境は充実しているよね。高額な実験機器や測定装置が気軽に使えるのも、大きな利点だと思う。

馬渕/教授一人あたりの研究予算が、国内の大学でトップクラスなんだそうだよ。

小桧山/私が良いなと思うのは、先生も学生も工学の世界が大好きで、最先端の環境で学びたいから東北大学の工学部にいるという雰囲気にあふれていること。毎日新しいことに触れられるし、いろいろな人から刺激をもらってる。

古川/海外のトップレベルの教育機関で学ぶ大学院修士レベルのダブルディグリー(共同教育)プログラムも魅力の一つだよね。

小林/研究という主体的な学びと環境の良さが、大きな自信につながっていくんだね。

在校生紹介

新しい世界を知り、その向こうにある未来へ。

(学生の学年・所属は2013年5月時点のものです)

東北大学大学院工学研究科 機械システムデザイン工学専攻 修士課程2年
小林 龍一 (宮城県仙台第三高等学校出身)

テニス部の活動に熱中

もともと機械いじりやものを作ることが好きで、東北大学工学部の優れた研究開発の歴史やものづくりに関する先進的な取り組みに惹かれました。入学してまず感じたのは、総合大学ならではの規模の大きさ。施設設備の充実ぶりはもちろん、さまざまな考え方や価値観を持つ人が集まっていて、とても多くの刺激を得ました。学部時代は正直、勉強よりもテニス部の活動に熱中していました。毎朝5時半に起きて練習に参加。顧問がいないので、練習メニューづくりから部の運営まで、すべて自分たちで行いました。振り返れば、集団のなかで行動する力や、壁を乗り越えていく力が知らず知らず鍛えられていたように思います。

最先端の場にいる実感

本格的な研究に打ち込むにあたりテーマに選んだのはガラスプレスです。デジタルカメラやCCDカメラに使われているレンズは、研磨にレアアースを用いたり、煩雑なプロセスによって生産されています。これをガラスプレスによって高性能化し、低コストで作れるようにしようとする研究です。大学院に進学してからは、さらに通常のレンズだけではなく、表面に超微細な構造を作ることで従来にない特殊な機能を持つレンズの開発に向けた研究に取り組んでいます。嬉しかったのは、研究成果を英語論文として完成させ学会誌に投稿できたこと。苦労しましたが、研究成果が試される最先端の場にいるという実感は、研究に打ち込んできた自分にとって大きな充実感につながっています。もっと知識や経験の幅を広げていきたいとの思いから、2013年度よりスタートした『グローバル安全学トップリーダー育成プログラム』も受講しています。東北大学という素晴らしい環境のなかで、自分の研究を推進し、育成プログラムを通して新しい世界を知る。その向こうにある未来へ、これからも真摯に取り組んでいくつもりです。

エネルギー問題に取り組むことが自分の使命。

(学生の学年・所属は2013年5月時点のものです)

東北大学大学院環境科学研究科 環境科学専攻 博士課程3年
鈴木 杏奈 (宮城県第一女子[現:宮城第一]高等学校出身)

海外インターンシップを経験

中学生の頃から関心を持っているエネルギー問題について研究するため、国内でも屈指の環境と規模を誇る東北大学工学部を志望しました。入学前から目標としていたのは、興味のあることに積極的に挑戦していくこと。実際、これまでには勉強はもちろん、サークルやアルバイト、旅行など、大学内外でいろいろなことを経験してきました。そのなかでも特に印象に残っているのが、4年次の6月から8月にかけて参加したIAESTE(一般社団法人日本国際学生技術研修協会)という海外インターンシッププログラムです。アイスランドの地熱エネルギー企業における業務を体験できたほか、アイスランド人や世界から集まった参加者との交流を通じて、多様な文化や異なる価値観に触れることができました。そのときは、たくさんの失敗を重ね、親切にしてもらう一方だったので、今度は私が人に手助けできるようになりたいと強く思うようになりました。

エネルギーの未来を夢見て

現在取り組んでいるのが地熱エネルギーの研究です。地熱発電は、マグマの熱で温められた地下水を使ってタービンを回し、発電します。目に見えない地下でどのような現象が起きているのか、その地下をどのように利用すれば効率的に地熱開発を進められるのかを検討するため、数値シミュレーションを用いて地下の流体や熱の移動について解析しています。修士課程の頃から国際会議に参加したり、博士課程2年の夏には米国のスタンフォード大学にて研究活動を行うことができました。未熟な私がこれほど多くの貴重な経験をさせていただいている一番の理由は、東北大学の環境の良さに加え、どんなに失敗しても、迷惑をかけても親身に指導してくださる教授、そしていつも励まし合える仲間に囲まれているからです。将来は、ここで得た知識と技術、経験を活かして、人間が自然と調和しながら生活・発展していくための持続的なエネルギー基盤を作りたいと考えています。